先輩医師からのメッセージ
研修医・形成外科修練医の先生方へ
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2021年度の形成外科病棟医長を務めている津下 到(つげ いたる)と申します。
医師16年目を迎え、再建外科を専門分野として悪性腫瘍切除手術に対する機能や整容の再建手術を行っています。平成18年に京都大学医学部を卒業後、初期研修から7年間、倉敷中央病院で修練し、形成外科専門医を取得後、京大病院へ戻りました。京大病院ではそれぞれの分野で専門性の高い診療が行われており、再建外科の分野の他にも、先天異常・手の外科・瘢痕・ケロイド・熱傷など、毎日、新しい知識の修得と技術の研鑽につながる環境が得られる場です。医師としての習熟は、自らの向上心と努力をもとに成り立ちますが、壁に当たった時に、様々な角度から手を差し伸べてくれる先輩医師がたくさんいるこの環境は、これから形成外科医を専攻する先生や、さらなる修練を積もうとしている先生にとって、多くの利点をもたらしてくれると思います。
京都大学形成外科の門戸は広く開かれています。研修をお考えの先生は、ぜひ気軽に教室へご連絡ください。
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平成26年卒の乜 也(にえ いえ)と申します。神戸市立西市民病院で初期研修を行った後、神戸市立中央市民病院の形成外科で3年間研修しました。形成領域は先天異常、外傷、難治性潰瘍、腫瘍、再建など多岐にわたり、患者層は老若男女、部位は頭から趾先までバリエーションに富んでいます。常に新しい発見があり、飽きることはありません。皮膚縫合のひとつをとってもかなり奥が深いので、知識のみならず手技の大切さを思い知らされます。仕事では外来診療、手術、病棟処置に加え、学術発表や救急対応があります。余暇はゲーム、映画鑑賞、休日は登山し、夏休みは海外旅行と、充実した日々を過ごしております。平成31年の4月から大学病院に転勤になり、初めて後輩ができたのもあり、教わる立場から教える立場になれるように、技術的に学術的にもっと上達していきたいと思います。
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平成27年卒の正司です。初期臨床研修を市立奈良病院で行い、その後宇治徳洲会病院で修練医として2年間勉強し、医師5年目で大学に戻ってきました。まだ大学勤務となって間もないですが、形成外科は疾患の種類が非常に幅広いうえに、特に大学では先天疾患など専門性の高い症例が多く、改めてその膨大さに圧倒されています。実際、京大病院ではそういった症例一つずつに自分が深く関わり、カンファレンスや勉強会の場で自分の得た知見を発表することでより深く身につけることができます。
また、大学病院では、日ごろからそれぞれの専門分野に携わっておられる先生方より直接指導を受けられることで、新たな視点や見解を得ることができ、そこで得られた経験は今後の長い医師人生で必要不可欠な基盤となると思っています。
大学で教わった基礎を生かして、今後も研鑚を積んでいきます。
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大学院生の李 成姫(り なみ)と申します。平成22年に大阪医科大学を卒業し、初期臨床研修を終えて、平成24年に本院形成外科医局へ入局しました。その後、大阪赤十字病院で約3年半修練し、専門医を取得後、大学へ戻りました。
平成30年に大学院へ入学し、二人の幼児と一人の乳児を育てながら、今年なんとか2回生になりました。医局の皆様には多大なるご理解とご協力をいただくとともに、先輩ママ女医さんからは鼓舞激励をいただきながら、毎日ほんの少しずつですが、未来の医療を創造する研究活動に取り組んでいます。育児しながらの日々であるため、全てが中途半端な気がして不安になるときもありますが、それでもやれることから少しずつやってみよう、という思いで、マイペースにやらせていただいています。いまは周りの皆様の温かいご支援に感謝し、いつかは、この経験を活かして皆様のお役に立てればと思っています。